「心理師面談の運用」シリーズです💊
前回はこちら→心理師面談の運用 その25 強迫症について③
今月の一言
梅雨に入りじめじめと日が続いています。
気温がそこまで高くなくとも、湿度が高いと不快に感じやすいと思います。
エアコンや除湿機、サーキュレーターなどを使ってうまくコントロールしたいですね。
暑さの感じ方には個人差がありますが、50~60%の湿度に保つことが望ましいでしょう。
今月のコラム~ADHDについて①~
今月のコラムから、注意欠如・多動症(ADHD)を取り上げて解説します。
(なお、筆者は修士論文で発達障害(自閉スペクトラム症)関連を研究したり、臨床で多くの患者さんを診てきたりしたので熱の入るテーマです💦)
発達障害とは
「発達障害」というワードは2000年代から目に触れる機会が多くなり、今はほとんどの方が知っているでしょう。症状の違いごとに以下のように分類されます。
(画像: https://www.wanpaku.org/about/hattatsu.htmlより引用)
しかし、まだまだ誤った認識をされていることを見かけます。
ここでいう”誤った”認識とは、科学的に立証されていないとか、拡大解釈されているとかそういったことを指しています。
症状そのものではなく、誤った認識によって苦しむ方が一定数いるのも事実です。「自分は発達障害かも」と不安を抱えて受診される患者さんが、正しい知識を得ることで安堵され受診も終了になったケースをしばしば経験しました。
診断がつく・つかないに限らず、正しい知識を持っていることはとても大事だと感じています。
ADHDの診断基準
さて、まずはADHDの診断基準(どういった症状により診断がつくか)を見ていきましょう。
発達水準に対して注意を持続させることが困難であったり、落ち着きがないなどといった特徴が持続的に認められ、そのために日常生活に困難が起こっている状態です。12歳以前からこれらの行動特徴があり、学校・家庭・職場などの複数の場面で困難がみられる場合に診断されます。
太字にしたところがポイントです。
幼少期から不注意や多動などの症状が継続して見られ、それによって生活に支障が出ている場合に診断されます。
(症状のイメージ。画像はhttps://h-navi.jp/column/article/97より引用)
逆に言えば、特徴があっても困っていなければそれは症状として扱いません。
診断はその先に治療があるからするのであり、ただ名前をつけることではないのです。
今回はここまでです
次回は「ADHDの特徴・症状」について解説します。
最後までお読みいただきありがとうございました。